節税対策だけではダメなのか? ”争続”って何??
<似て非なるものなり・・・
でも切っても切れない関係>
・『相続』対策は”遺産分割の問題”
☆”争続”の防止が目的
・『相続税』対策は”支払う税金の額”の問題
世の中には、”相続対策は節税ありき”と
おっしゃられる方々もいらっしゃいますが・・・
ここで言うに「節税対策」とは
@ 相続の目的ではなく、あくまで手段にすぎない
A その結果、資産を残し納税のための資金繰りを確保する
↓
『その結果として”税が減っている”ということになるのです。』
普通のご家庭で今後起こりうる次世代型"争続"案件
”争続”と税金がなぜかかわるの?
POINT!!(まさかそんなこととお思いでしょうが、あるんですこれが)
@) 税金の申告が必要になることによって、財産が
『具体的な数字』に置換わることから、起こら
なくてもいいはずの争いが起こってしまう可能
性が高くなります。
⇒実際に数字として「財産」をみてしまうと
”人の気持ち”は結構変わるんです。
A) 税金は、分割がキッチリ整ってはじめて計算
することができ、相続人のうち一人でも異議を
唱える人がいた(ハンコを押さなかった)場合、 どんなにすばらしい”相続税対策” をとっていた
としても全く意味をなさなくなってしまうため
(税計算の前提条件が変わってしまいます)。
平成27年より相続税が大きく変わったと言われておりますが・・
◎「二段攻撃」による囲い込み<形式的側面>
基礎控除の引き下げ ← 要はコレです!!
☆もともと相続税は資産家・実業家といった
大金持ちの人たちが心配するものだったはずでは・・・・・
〔 ちなみに金持ちケンカせず・・・といわれておりますが 〕
▼今回の相続税法の改正で最もインパクトの強いものといえば
『基礎控除額』が変わったということです。
基礎控除額: 3,000万円+600万円×法定相続人の数
〔たとえば配偶者と子供1人の計2人が相続人の場合〕
3,000万円+600万円×1人=4,200万円 となります。
改正前(控除額7,000万円)であれば相続税の申告とはあまり
ご縁のなかったご家庭も、ちょっと資産があるだけで否応なしに
財産数字を目の前にすることになる可能性があるということです。
つまり・・・
相続税の申告(0円申告を含みます)をきっかけとして
財産金額が顕在化し、それがもとで「数字の取り合
い」が始まるということです。
「ちょっとした小金持ちだけでなく、商店のオーナー
や一般サラリーマンなど“ごく普通のご家庭”まで
もがターゲットIn!!」ということなのです。
◎「税金を支払う」ということに対する(心理的)
インパクトが大きい層に最も影響することが予想
されます。法人税や所得税とは納める額のケタが
違います。<実質的側面>
資産総額が5,000万円前後のご家庭の場合、今までは税金の
心配をすることはなかった(むしろ考えたことすらない方がほと
んど)のですが、今回の改正を受け、突然考えなければならない
状況におかれたことから、これが遺産分割と絡み合い、もっとも
影響を受けやすい層であるといわれております。
【事前の解決策の一例として】
・揉めることがないように、あらかじめある程度の現金
を作っておくか、保険等で代償金を払えるようにして
おく必要があります。
・そしてよく言われている
「遺言」はとても有効な手段
の一つとなります。
「これが”相続(争続)対策”の本来の
意味なのです。」
何か気をつけた方が良い点とかはあるの??
Point1
対策は「一度作れば完璧」ではありません。家族の状況や制度の変化・法律の改正など、作ったときと実際事が起こった時の環境や前提状況が異なってしまうと、せっかく”対策をしたつもり”でも何の意味もなさなくなってしまう場合も数多くあります。
したがって一度作ったからといって安心せず、必ず「定期的に見直し」をして、本人の意思と現実をマッチさせておく必要があります(毎年誕生日ごとに再検討される方もみえます)。
Point2
税制や法制などの制度面では近年特に複雑化しており、気をつけなければならないことも多いため、直前になって慌てて策を講ずるのは「やれる範囲が限られるだけでなく、リスクを伴う場合があります」ので十分に注意する必要があります。
そのためできるだけ早い時期から専門家等に相談しながら、時間をかけて幅広く安全に、かつじっくり考えていただくことを強くお勧めしております。